エディ・ジェイクさんの本を読みました。
この方は残念なことに2021年に亡くなったらしいです。写真で見ると、とても穏やかな幸せそうな顔をしています。TEDでスピーチもされてます
うーん、日本語訳がない
真ん中くらいまで辛すぎて読みにくい
この方はユダヤ人ですが、家族みんなドイツ生まれでドイツで育っています。
ユダヤ人は世界中にいるもんね。ドイツにも住んでただろう。お父さんはドイツ人としての誇りをもっていました。
戦争が始まって、ジェイクは学校からユダヤ人だからという理由で退学させられることになるんですが、お父さんが偽造した身分証明を作ってくれて、孤児のドイツ人少年として学校を優秀な成績で卒業しました。
家族みんな収容所に入れられる
どうにか隠れて生きていたけど捕まって、両親、親戚は収容所で殺され、運よく親友クルトと後に妹と、アウシュビッツの収容所で出会うことができます。
数々の困難をのりこえる描写があるのですが、独りぼっちでだったら乗り越えることができてなかっただろうと書かれています。
体が弱かったり、虐待に耐えられず倒れてしまったら即、殺されていただろうから、過酷な環境で生き延びることができた自分の体はすごい、人間の体は最高の機械だとおっしゃいます。
酒、たばこ、薬物で自分の体をないがしろにする人を見ると心が痛むとおっしゃります。
戦争が終わると、ドイツに都合が悪いアウシュビッツ生存者は殺されることもあったようです。逃げたジェイクはアメリカ軍の戦車に助けてもらい、入院。回復してから、生き延びた知り合いがいないか探すためベルギーに行きます。
妹さんと、親友に再開
奇跡的に、ベルギーで妹さんと親友クルトに出会い一緒に暮らします。
二人とも仕事ができたのでお金にも余裕ができました
家族が全員いなくなり自殺をしようとしていた女性二人をひきとり一緒に暮らしました。全員、肌がひどくただれていて週に2回硫黄の温泉で療養しなくてはいけなかったそうです。
その後一緒に過ごしたユダヤ人女性は、2人とも素敵な伴侶と仕事を見つけ、その後もずっと連絡をとり続けたそうです。
ジェイクも、ユダヤ人の女性と結婚することが出来ました。
収容所で出されていたまずいコーヒーを飲んでいたら、生涯子供にめぐまれることは無かっただろうと言ってます。(断種する成分が入っていて、子供ができなくなった男性もいたそうです)
オーストラリアに移住
妻とオーストラリアに移住して、いろんな仕事をし、子供が生まれます。
子供がかわいくてたまらない描写もでてきます。妻への感謝も。地獄を経験した人だもん。
50年ほど前に、生存者が20名集まり、自分たちの体験を話さねばならないという意見が出て、傷ついていたし、悲しみがあったので自分の体験を話したことがなかったけど、「ホロコースト生存者・子孫オーストラリア協会」をつくって活動するようになりました。
何を学ぶか
世の中はとても複雑にできていて、善悪をすぐ判断しないほうが良いこともあるけど、歴史から学ばなければならないことは沢山あります。
ジェイクさんは、憎しみと恐怖の影にとりつかれたまま子育てをしたそうですが、子供を否定的な考えで育てたくなかったと書いてます
本の最後に人生は美しいものにしようと思えば、美しくなる
どうか毎日幸せであってください。そして他の人も幸せにしてあげてください。世界の友達になってください。あなたの新しい友エディのためにと書かれています
そして講演会の最期にはいつも
- 分かち合える愛が、いつも沢山ありますように
- 健康で沢山生きられますように
- 大切に思ってくれる友が沢山いますように
とおっしゃるそうです。
私もジェイクさんを苦しめた憎しみや恐怖が世の中から無くなればいいと思いながら過ごしています。戦争なくなれ
あの時期のドイツ軍人に生まれていたとして、ナチスの指導者に仕方なく従うかもしれないけど、絶対友達になれない
ジェイクさんは、ヒトラーのことも憎んでいないと書かれていますがそれには年月が必要だったと思います。ヒトラー友達いなかったからね