「役に立つ」を超える生き方とは 辻信一 (サブタイトル)
この本を読んで「お金を稼がねば自分の価値がない」という考えがちょっと変わりました。
お金は必要だけど、現代のお金を払えば何でもできる、安いから使い捨てるというのは、ずっと続けてはいけないのでは?
土に戻るプラスティックとか環境に良いモノを発明したり、森が増えたりしたら違うかもだけど
働いていないと
肩身が狭い、、
お給料になると金額なので目にみえて分かりやすい
ブルシットジョブって何?
ブルシット=牛の糞という意味で、意味のない仕事。管理職、事務職、サービス業などのことだそうです。
エッセンシャルワークとは
必要な仕事、なくてはならない仕事で、農業や漁業などの第一次産業、教育や家事や子供の世話など。(日本では医療とか介護職を指すようです)
アメリカではブルシットジョブのほうがお給料がいいとか。日本もそうだなあ
保育士さんや介護士さんは大変だけどそんなにお給料もらえないし米農家の人は、仕事を掛け持ちしている人が多い
前回アップした「香川にモスクができるまで」のフィカルさんは、日本に来たばかりのときは、粗大ごみで捨てられている機械を治して使うことがあったけど今は買った方が安いから買っちゃうって言ってた。
洋服とか、昔に比べたら金額が安すぎるから繕ってまで着ないし、野菜もお米も値上がりしても、手間を考えたら安く売ってるんじゃないかと思う。
お給料をたくさんもらっている人のほうが
仕事ができる人!って思っちゃう
無駄とかもったいないとか
無駄だから意味がない事は無く、無駄のことについて考えることは無駄ではないということを
子供が受ける「はぶかれるいじめ」で分かりやすく解説してました
不要なものとしてはぶかれると、はぶかれたほうは「私はとりかえ可能ないらない存在」と思ってしまう
いつ左遷されるか、リストラされるか
おびえながら過ごす大人みたい
断捨離、ミニマリストは都会でサービスが手に入りやすいからできると書かれていて、不要だからはぶかれたものはどこに行くのかと。
要不要を極めると、自分もいらない人間ではないか。という事に行きつく
「要不要」を分けられる人間こそよりよく生きることができて、その能力を身に着けるために教育があると締めくくっていました。教育って怖いかも。
働かない人ばかり雇っていたら会社がつぶれちゃう
難しいなあ
断捨離って悪くないと思うんですよ。好きだから買ったのにしっくりこないってミスもありますもん。
宙ぶらりんに耐える
ネガティブケイパビリティという言葉は、イギリスの詩人ジョン・キーツが使った言葉だといいます。
「個性を持たないで存在し、解決への性急な到達を求めず不確実さと、懐疑とともに存在する能力」を言うらしいです
実のところ、その人がどういう人か本人すらよくわからないのだと書かれてます(87ページ)
世の中、分からないことのほうが多いのに、今はスマホで何でも調べられ分かった気になる。
分かった、と思うかもしれないけど、帳尻を合わせただけ。世の中には分からないことのほうが多いんだ。と
決断しなくてもいいのか
オンライン化する教育
対面のコミュニケーションでやり取りされている色んな情報がオンラインのコミュニケーションには無いようです。
オンライン教育では、小学生の自尊心と自己肯定感が低くなるそうです。
受けている教育は物事を早急に解決する能力の開発で
特に日本の学校の教育は「問いを考える暇があるなら覚えろという教育」です。
わー、しんどいな
多田道太郎の「怠惰の思想」に「怠ける」「休む」「遊ぶ」ということは、
欲望の根源や情熱(やりたいこと?)は否定的な事から生まれることが多いのに
経済社会では「より多く、より早く、より大きく」という肯定的ななことに、「少ない、遅い、小さい」という否定的なことは負けてしまう
生産、消費、再生産のくりかえしの無駄のない経済活動の中にナマケモノや遊び人の居場所はない
芸術は無駄?
坂本龍一による「芸術なんて役に立たない」という話が載っていました。
芸術は意味のないことで楽しんだのが始まりだから
必要だから、役に立つから支える
コロナでしんどい思いをしているアーティストを、草の根でクラウドファンディングで支えてくれたのは嬉しかったって
推し活に励んでいる子も多いよ
芸術、必要!
凡人も、そんな時間は作れる。ぼんやりしたり、昼寝も無駄話も必要なんだなあ。
効率的に愛されたいですか?
星の王子様の話の紹介の後、この本の締めくくりにはこう書かれています。愛とは時間を無駄にすることだと。
刺さりますね。
うちにインコちゃんがいたとき、もっと一緒に遊んでいればよかった、ゆっくりインコと遊ぶよりも、優先したことが沢山あった。そんなに大事な事だったかなあ?って今思う。ぼんやりしたり遊ぶことって大事だ。
人と過ごす時間を断捨離しはじめたら辛いことになりそうだなあ。
この本にはロボットとの生活についても書いてあり、AI搭載のロボットと過ごすことを人間は好み始めるだろう。という事が書かれてた
気を使わなくて自分の理想を体現する完璧なロボットがいたら。スマホより夢中になるかも。