近所のママさんのおすすめで読んだ本です。
この本を書いたのは柚木麻子さん
忙しい毎日を自分の言葉や色んな有名人や作品の話を例にしながら俯瞰で見て面白いエッセイにしてくれています
女性がぶち当たっているちょっと嫌な問題を、どうやって楽しむか
ヒントが満載
霧島洋子さんの本から
本の題名の「とりあえずお湯わかせ」というのは、柚木麻子さんのお母さんがおっしゃっていたことで、
とっかかりとして、お湯を沸かせばお茶を入れたり、そのお湯で野菜を茹でたり、最低でも部屋の加湿ができる
何も手につかない時、台所に入ったらまずお湯を沸かしておけば停滞を脱するとっかかりをつかむことができる
という事なのですが、お母さまは、霧島洋子さんの
聡明な女は料理がうまい
という本をよんで、ポリシーにしていたのだそう。
何時までに仕事に行かねばなどの、締め切りがないお休みの日
どうでもいいゴシップ記事をみて時間がたっているということをやめたい。私もとりあえずお湯わかす!
子育て本より自分の感覚
世界を見れば、子供は色んな食べ物で健康に育っていて、アザラシやトナカイばかり食べて育つ人たちや、アルプスの少女ハイジのように、乳とパンしか食べてなくても元気に育っている人たちがいる
まだ小さい偏食の子供に色々作って食べさせないといけない
いい母は、家事をがんばって、栄養バランスの取れたご飯を作らねばならない
カップ麺とか、コンビニ弁当とか小っちゃい子に
たべさせちゃダメなんじゃないかって考えた
柚木さんの子供は野菜が嫌いで、色々食べさせないといけないと思ってつくった混ぜご飯より、白いご飯を喜んで食べていたそうです。
成長して5歳になった子供は、白いご飯と肉とコーンしか食べないと書かれているけど、さすがに大人になったらご飯とコーンということは無いんじゃないかな
子供の時の味覚と大人になってからの味覚は違うよね。
楽しむ姿を見せること
子供を女らしさ、男らしさから解放するには?という問いを柚木さんが日本フェミニズム会のレジェンドのお二人に聞いたところ
男性は家事育児を、できるようにすること
女性は、色んな人と連帯して女性が楽しんで生活しているのを見せること。仕事する人しない人、結婚する人しない人、異性愛者じゃない人等、色んな人と関わること
母親とママ友だけではない色んな世界を子供に見せてあげることが大事と書かれてて、その通りと思った。
悲しみと喜びが背中合わせ
柚木さんは、大学四年のクリスマスに、ご両親が離婚します。離婚した日に試食販売のバイトにいきます。
泣きながら冷凍ミカンを売っていたら、泣いてたらミカンが売れないだろうと主任に怒られ、今の時期は売るとしてもイチゴだろうと思いながらまた泣けて来たら
幸せそうなご婦人が可哀想に思って買ってくれたのを皮切りに
寒い季節に命令で冷凍ミカンを売らされているかわいそうな女子大生を応援する人たちがドンドン冷凍ミカンを買ってくれて
メーカーの営業の人がやってきて
「この時期にこれだけ売ったのはあなたが初めてだ」
と褒めてくれて名刺をくれたそうですが、主任は挨拶しても無言だったそう
主任は男性っぽいですね、、
幸せそうな女性が怒られる
柚木さんが、幸せそうに話をしていたら、おじさんに怒られた事が何回かあったらしいんですが
赤ちゃんが乗ったベビーカーを蹴られたことや、バーのカウンターで「話題がうちにふさわしくない」と追い出されたこともあったそうで
そこまで悪い事を言ってたのだろうか、、
そこで女性は「幸せに見せない努力がいるのではないか」
と書かれているのですが、
インスタなどで、楽しい写真を揚げた人を叩くのと同じで、「こうしなくてはいけない」から皆が解放されたらすごく楽になるだろうな
しんどい立場にある人もいるから、幸せ自慢をしてはいけないのかもしれないけど、幸せそうな人が沢山いる世の中のほうが住みやすいだろうな
それにしても自慢話をしていたわけでもないだろうに、なんで怒られるのかなあ
うちはやかんでお湯を沸かしていますが、旦那に、やかんじゃなくて、すぐ沸かせる電気ケトル買えばって言われます。本当に時代が変わったな